暑かったり、涼しくなったり、最近の天気は夏なのか秋口なのかがよく分からない。
ただ、急いで歩いていたりすると、汗が噴き出してくるのは、ただの運動不足だからかも知れない。けれど、汗だくで到着すると、遅刻した時は大目に見てもらえたりするので、少しありがたかったりする。
遅刻はいままで、いろいろしてきたが、その中でも一番身の毛のよだつ遅刻は…
大学生の時、ゼミの友人達と海に行くことにした。アルバイトばかりしていた当時の自分は、なかなか遊びに行くこともままならなくて、数少ない楽しみとなったのである。
夏だし、海だし、水着だし、大学生だしと言うことで、その期待はというと、もう言葉では言い尽くせないほどだった。
前日はバイトも早く上がり、早めに就寝と相成った。期待がつのると、なかなかに寝付かれなかった。いつもはバイトを掛け持ちしているので、ほとんど気絶するように爆睡するのに、このときばかりは蒸し暑い布団の上で、寝返りを打つばかり。
仕方ないので、軽くビールを飲んで、リラックスしようとビールを空けたところで、記憶は途絶えた。
そのまま台所の板の間で寝ていたらしい。冷たくて気持ちが良かったのも手伝って、ぐっすりと寝た。
ちらほらと窓から朝日が差し込んでいて、良い天気だというのが分かった。寝起きが良いはずだが、その時は頭がぼーっとしていた。
寝過ぎたようだ。
ただ、朝日の差し込む角度が微妙に違っていた。
朝日だと思っていたのは…
夕日っ??!!。
「目覚まし時計」はならなかったわけじゃなくて、ずっとなりっぱなしだったようだ。それでも気がつかずに…。
電話を見ると、留守電のランプがイライラと点滅してた。
件数は30件。
限界まで、吹き込まれているようだ。とても、最初から聞く勇気はなかった。
しばし呆然と留守番電話の前に正座していると、電話が鳴った。
おそるおそる出たら、まずは寝坊した自分を心配してくれる優しい奴らだった。
ただ、遅刻の理由が寝坊だと買ってからは、鬼と化した。
それから30分間、代わる代わる夏、海、水着を期待しまくっていた大学生から、嵐のような罵倒が続いた。
睡眠サイクルを測定し最適なタイミングで起こしてくれる『スリープトラッカー』みたいなスグレモノがあれば、こんな事も起きなかったのではないかとしみじみ思ってしまった。

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